迷いなく“最小”で始め、伸びたら段階拡張──起業初期の必須10から運用ルール・自動化・AI活用まで具体策を一気に整理。目次を見て必要なところから読んでみてください。

目次
  1. 【結論】起業初期の“必須ツール”はこの10個だけ(目的別・最短導入)
    1. 連絡・会議:Slack / Google Chat、Zoom / Google Meet
    2. ドキュメント・共有:Google Workspace(Drive/Docs/Sheets)
    3. タスク・プロジェクト:Trello / Asana(小規模はTrello推奨)
    4. 会計・請求:freee会計 / マネーフォワード、請求書作成(MakeLeaps等)
    5. 契約・ハンコ:クラウドサイン / DocuSign
    6. カレンダー・予約:Googleカレンダー(外部予約はCalendly)
    7. ストレージ・バックアップ:Google Drive / OneDrive
    8. セキュリティ基盤:パスワード管理(1Password)・二要素認証
    9. Web基盤:ノーコードHP(STUDIO / Wix)・独自ドメイン
    10. AIアシスタント:ChatGPT / Gemini(議事録・ドラフト・要約)
  2. 目的別に“本当に必要か”を3分で判断するフローチャート
    1. 個人開業(士業/フリーランス)向け
    2. 小規模受託/B2Bサービス向け
    3. D2C/EC(物販)向け
    4. SaaS/ITプロダクト(開発あり)向け
    5. ユーザー数・容量・承認フローが境界線(具体閾値と目安費用)
    6. 初期/月額/年額の合計コスト早見表
    7. 無料プランの落とし穴(権限/ログ/監査/広告/サポート)
    8. 電子帳簿保存法・インボイス対応(会計/請求の設定項目)
    9. 個人情報・アクセス権限(共有リンク/外部共有の禁止設定)
    10. 端末/アカウント保護(1Password、2FA、端末暗号化)
  3. 起業タイプ別スターターキット(最小構成と拡張ロードマップ)
    1. フリーランス/個人事業:連絡・請求・会計に絞る
    2. 小規模受託:見積〜契約〜請求の“案件フロー”を自動化
    3. D2C/EC:Shopify+在庫/発送+CS(メール/チャット)
    4. SaaS/IT:課題管理(GitHub/Linear)、ドキュメント統一、分析基盤
  4. 失敗しない初期設定:運用ルールの雛形をそのまま使う
    1. 権限設計・命名規則・テンプレ(議事録/見積/請求)
    2. Slack/メール/カレンダーの通知・ルール作り
    3. バックアップ/ログ/監査の最小セット
  5. ツール連携テンプレ(ノーコード自動化で“手作業ゼロ”)
    1. Gmail→スプレッドシート→会計の自動記録
    2. フォーム→CRM→メール配信のリード獲得ループ
    3. カレンダー→会議→議事録AI→タスク起票の一気通貫
  6. AI活用の実践レシピ(すぐ使えるプロンプト付き)
    1. 契約ドラフト/議事録要約/営業メールの型
    2. 競合/市場リサーチの質問テンプレ
    3. 社内ナレッジの整備と検索のコツ
  7. 比較表:主要ツールの“ここだけ見ればOK”
    1. チャット/会議/タスク/会計/請求/契約/HP/ECの最短比較
    2. 価格・無料枠・連携・導入難易度・推奨規模
  8. ケース別Q&A:こんなとき何を選ぶ?どう組み合わせる?
    1. リモート前提/現場多め/法対応厳しめ/情報秘匿性高い など
    2. 乗り換え手順(データ移行・ダウンタイム最小化)
  9. まとめ:迷ったら“必須10”から。伸びてきたら段階的に拡張
    1. 初期の判断スピード>完璧主義
    2. 運用ルールと自動化がROIを最大化する
  10. まとめ:迷ったら“必須10”から。伸びてきたら段階的に拡張
    1. 初期の判断スピード>完璧主義
    2. 運用ルールと自動化がROIを最大化する

【結論】起業初期の“必須ツール”はこの10個だけ(目的別・最短導入)

「ツール選びだけで3日が溶けた…。」
あなたは、複数の比較記事をタブで開き、どれも良さそうで閉じられずにいます。発注のメールは下書きのまま、請求の期日が迫る。“選ぶこと”が仕事を止めている——起業初期あるあるです。

そこに、私(柳井弘幸)が現場メンターとして登場します。
元スターバックスの現場で学んだのは、最小限で回す設計です。やるべきは「全部」ではない。“いま売上を前に進める10個だけ”を、目的別・最短で導入します。

小道具として、まずは全体像を置いておきます。価格は目安、初期工数は「初回セットアップ時間」の感覚値です。

目的推奨代替初期工数目安月額目安(1名〜小チーム)
連絡Slack / Google Chat30–60分無料〜小額
会議Zoom / Google Meet15–30分無料〜小額
ドキュメントGoogle Workspace60–90分小額
タスクTrello(小規模)/ Asana30–60分無料〜小額
会計freee / マネーフォワード90–120分小〜中額
請求MakeLeaps等45–60分小額
契約クラウドサイン / DocuSign30–45分小額
予約Googleカレンダー / Calendly30–45分無料〜小額
ストレージGoogle Drive / OneDrive30–45分小額
セキュリティ1Password・二要素認証45–60分小額
Web基盤STUDIO / Wix + 独自ドメイン120–180分小額
AIChatGPT / Gemini10–20分小額

結論:上の“10個だけ”を90日で運用定着営業・請求・契約・制作・振り返りが一本の導線になります。では、各セクションを最短導入手順でいきましょう。

連絡・会議:Slack / Google Chat、Zoom / Google Meet

あなたの悩みは「連絡がLINEに埋もれる」。まずは仕事の連絡を“仕事の箱”に隔離します。
最短導入

  • ✅ Slackで「#営業」「#制作」「#管理」の3チャンネルだけ作成
  • ✅ GoogleカレンダーとZoom/Meetを連携。予定からワンクリック入室
  • ✅ テンプレ挨拶・議事録チャンネルを固定(後述AIで半自動化)

効果:通知の迷子が消え、返信速度×可視化が上がる。会議URL探しに二度と時間を使いません。

ドキュメント・共有:Google Workspace(Drive/Docs/Sheets)

「資料が最新版かわからない」。その不安を“1つの場所”で消します。
最短導入

  • ✅ Driveに「01_営業/02_制作/03_管理」の3フォルダ構造
  • ✅ Docsは議事録、Sheetsは見積・原価、Slidesは提案書に用途固定
  • ✅ 共有は原則リンク+閲覧権限、編集は担当者だけ

コツファイル名の先頭に日付「2025-09-24_提案書v1」。探す時間が消えます。

タスク・プロジェクト:Trello / Asana(小規模はTrello推奨)

小さなチームならTrelloの3カンバンで十分です。
最短導入

  • ✅ ボード名「受注→進行→完了」
  • ✅ カードには期限・担当・チェックリストだけ
  • ✅ 毎朝10分のスタンドアップでボトルネック確認

指標未完了カードが7枚を超えたら分割。作業が澱まない。

会計・請求:freee会計 / マネーフォワード、請求書作成(MakeLeaps等)

「請求が後手で資金繰りが不安」。ここは自動化の核です。
最短導入

  • ✅ 口座とクレカを会計に自動連携
  • ✅ 取引先マスターを初回で登録(社名、担当、締め支払日)
  • ✅ 見積→請求→入金消込をテンプレ化(MakeLeapsで発行→会計に連携)

効果:請求漏れ0件、入金消込の時間が1/3に。

契約・ハンコ:クラウドサイン / DocuSign

印刷・郵送・押印の三重苦を1リンクに。
最短導入

  • ✅ 雛形は「基本契約」「個別契約」の2種だけ
  • ✅ 署名順を設定し、相手のメールで完了通知
  • ✅ 完了PDFはDriveの「03_管理/契約」に自動保存

安心証跡ログが残るので、万一のトラブル時も冷静に対応できます。

カレンダー・予約:Googleカレンダー(外部予約はCalendly)

「日程調整が往復5通」。そこをURLひとつに。
最短導入

  • ✅ 営業用の30分枠テンプレをCalendlyで作成
  • ✅ 勤務時間・移動バッファを15分で設定
  • ✅ 予約確定で自動Meetリンク+リマインド

副産物ドタキャン率が下がり、アポの質が上がります。

ストレージ・バックアップ:Google Drive / OneDrive

PCトラブルで止まらない仕組みが売上の保険です。
最短導入

  • ✅ デスクトップ/ドキュメント/写真をクラウド同期
  • ✅ 週1の自動バックアップ(外付けでも可)
  • ✅ 大容量データは共有ドライブで権限分離

原則:ローカルに“だけ”置かない。

セキュリティ基盤:パスワード管理(1Password)・二要素認証

「パスワードを覚える」はリスク。管理するに切り替えます。
最短導入

  • ✅ 1Passwordで共有ボールト「営業」「制作」「管理」
  • ✅ 主要ツールは必ず二要素認証(SMSではなく認証アプリ)
  • ✅ 退職・外注終了時は即時アクセス剥奪の手順書を用意

一手マスターパスワードは紙で金庫保管。これで眠れます。

Web基盤:ノーコードHP(STUDIO / Wix)・独自ドメイン

名刺代わりではなく見込み客が行列を作る場所へ。
最短導入

  • ヒーローセクションに約束を一文「◯◯を30日で実装」
  • CTAはひとつだけ「無料相談を予約」→Calendlyへ
  • ✅ 事例は成果の数値→物語→プロセスの順で3件

SEO初期戦略指名ワード+所在地をメタに入れ、ブログは週1本でOK。

AIアシスタント:ChatGPT / Gemini(議事録・ドラフト・要約)

AIは“魔法”ではなく地道な省力化の相棒です。
最短導入

  • ✅ 議事録:録音→文字起こし→要点5箇条に要約
  • ✅ 提案書:骨子→見出し→本文の3段階でドラフト
  • ✅ メール:要点・結論先出し・次アクションのテンプレをAIに整形

ルール:機密は匿名化して投入。最終チェックはあなたの言葉で。

――――

ここから、あなたの実践のシーン。
初週、あなたはこの10個を2時間/日×5日でセット。2週目、営業ヒアリング→即日見積→当日中に電子契約→翌朝キックオフ。リードの滞留が消え、現金化までの日数が短縮されました。
数字で言うと、往復調整ゼロでアポ率+20%請求漏れ0件会議準備時間は半減
そして何より、夜に“まだ終わってない感”が減りました。
これが、行列が“文化”に変わる瞬間の
土台です。

要点の再掲(ミニチェックリスト)

  • ✅ 連絡・会議はSlack+カレンダー連携で迷子ゼロ
  • ✅ ドキュメントは3フォルダ構造+日付命名
  • ✅ タスクはTrelloの3カンバンで詰まりを見える化
  • ✅ 会計・請求は自動連携+テンプレ化で漏れゼロ
  • ✅ 契約は電子化、証跡をDriveへ自動保存
  • ✅ 予約はCalendlyでURLひとつ
  • ✅ ストレージは同期+週1バックアップ
  • ✅ セキュリティは1Password+二要素
  • ✅ Web基盤はSTUDIO/Wix+独自ドメイン+単一CTA
  • ✅ AIは議事録/ドラフト/要約の3用途に限定して省力化

最後に、伴走者としてのひと言。
全部を完璧にではなく、10個を“荒く”でも一気に。仕組みは回しながら磨くのが正解です。明日、あなたの事業にも“行列が文化に変わる”土台を、一緒に敷いていきましょう。

目的別に“本当に必要か”を3分で判断するフローチャート

あなたは朝のデスクでため息をつきます。
「また無料トライアルを延長した…結局、何が必要?」
その迷い、“判断の型”がないのが原因です。ここでは私(柳井)が現場で磨いた3分フローチャートを渡します。質問に即答(はい/いいえ)するだけ。止まったら“いま売上に効くか”で決める。これで充分です。

まず全体像。各事業タイプでの優先度マトリクスです(必須=今すぐ、推奨=1〜3か月内、後回し=売上が立ってから)。

ツール領域個人開業受託/B2BD2C/ECSaaS/開発
連絡・会議必須必須推奨必須
ドキュメント共有必須必須推奨必須
タスク管理推奨必須推奨必須
会計・請求必須必須必須必須
電子契約推奨必須推奨必須
予約・日程調整推奨必須後回し推奨
ストレージ/バックアップ必須必須必須必須
セキュリティ(1Password/2FA)必須必須必須必須
Web/ドメイン必須必須必須(EC含む)必須
AIアシスタント推奨推奨推奨必須(仕様/議事録)

ルールは1つだけ必須だけで始め、推奨は売上シグナルが出てから。では、タイプ別の3分フローチャートへ。

個人開業(士業/フリーランス)向け

あなた=ひとり社長。可処分時間=利益です。次の順で「はい/いいえ」。

  1. 顧客とのやり取りが週3回以上ある → はい:連絡・会議(Slack or Chat+Meet)導入。いいえ:メール+カレンダーで開始。
  2. 見積・請求が月3件以上はい:会計+請求(freee/マネフォ+請求書ツール)を今すぐいいえ:会計のみ先行。
  3. 契約書や覚書のやり取りが四半期に2件以上はい:電子契約導入。いいえ:テンプレ雛形をDriveに保存して手動対応。
  4. 作業タスクが同時に5件以上走る → はい:Trello導入(受注→進行→完了)。いいえ:カレンダーの時間ブロックで代替。
  5. 外出/移動が多くPC不調が致命傷はい:ストレージ同期+週1バックアップを今日設定。いいえ:月1でも良いが2FAは必須
  6. お問い合わせからの初回面談の往復が手間 → はい:Calendlyで30分枠。いいえ:メールテンプレで開始。
  7. 提案書や議事録の作成に1時間以上はい:AIで要点→ドラフトいいえ:雛形を整備。

即断チェックリスト

  • 会計は迷わず必須(白黒つく分野)
  • 電子契約は件数が閾値を超えたら即
  • Trelloは同時進行5件が導入ライン
  • 2FA+1Passwordは最初の日に終わらせる

小さな物語:
この型で動いた映像クリエイターは、請求処理が毎月90→30分、初回打合せの往復が消えて受注までが2日短縮。夜の編集時間が増えました。

小規模受託/B2Bサービス向け

複数の関係者、合意と証跡がカギ。3分で判断。

  1. 案件関係者が2社以上はい:Slackに外部ゲスト用チャンネル、議事録はDocs固定。
  2. 見積→契約→発注→検収のステップが3つ以上はい:電子契約+MakeLeaps等でテンプレ化
  3. 案件が同時に3件以上はい:Trello(案件ボード)+週1レビューいいえ:案件メモをDocsに一本化。
  4. 会議が週2回以上はい:カレンダー自動リンク+定例テンプレ(目的/決定/宿題)。
  5. 機密情報やアカウント共有がある → はい:1Password共有ボールト+退場手順を明文化。
  6. 月末の請求漏れ不安はい:会計と請求をAPI/連携で一体化。
  7. 初回商談の日程調整が3往復以上はい:Calendly導入。いいえ:営業メールに空き枠3つ提示

即断チェックリスト

  • 電子契約+請求テンプレで証跡と回収を最短化
  • 共有ボールト+2FAで外注の出入りを安全に
  • 週1レビューがタスク遅延の予防線

成果イメージ:
この型で動いた制作会社は、契約締結までの平均が7→3営業日、請求漏れはゼロに。回収サイトが短くなり資金繰りが安定しました。

D2C/EC(物販)向け

カギは在庫×顧客接点の一本化。判断はシンプルです。

  1. 自社ECで販売する → はい:Web基盤にEC機能(Wix/Shopify等)。いいえ:モール出店なら在庫CSVルールを先に。
  2. 受注が週20件以上はい請求は自動、会計は入出金同期を今日設定。
  3. 返品・交換が月5件以上はい定型フォーム+メールテンプレ、AIに対応案作成を任せる。
  4. 商品説明やLPを毎月更新はい:DocsでLP雛形、AIで要約→箇条書き→本文化。
  5. スタジオ撮影データが増える → はい:Drive/OneDriveで共有ドライブ、命名規則を固定。
  6. 顧客問い合わせが1日5件以上はい:カレンダーのコール枠か、フォーム→自動返信へ。
  7. マーケ計測が曖昧 → はいドメイン一元化+UTM命名ルールをDocsで共有。

即断チェックリスト

  • 会計・請求は完全自動を最初に
  • 画像・在庫の命名/CSVルールで将来の地雷除去
  • 返品対応テンプレで感情労働を軽くする

成果イメージ:
雑貨ブランドは、在庫CSVと請求自動化で発送遅延率が3%→0.8%レビュー★3→★4.3に改善。サポート時間が浮き、撮影に再配分できました。

SaaS/ITプロダクト(開発あり)向け

ここは仕様・合意・優先度の交通整理がすべて。判断基準は“再現性”。

  1. 要件定義の変更が週1以上はい:議事録をDocsで決定/未決/宿題に分解、版管理
  2. 機能開発がスプリント単位はい:タスクはAsana/Trello+優先度(P1/P2/P3)ルール。
  3. 外部コラボや監査対応 → はい電子契約+証跡ログは即導入。
  4. 機密鍵・環境変数の共有 → はい:1Passwordで開発用ボールト、アクセスは最小権限
  5. MTGが週3回以上はい:カレンダーに定例テンプレ、AIで議事録→タスク抽出
  6. ユーザーインタビューを実施 → はい:Calendlyで30/60分枠、録音→AIで要点5つ
  7. ローンチ前後で問い合わせが急増はい:FAQをDocsで生モノ管理、サイトに要約版

即断チェックリスト

  • 決定/未決/宿題の三分で合意の迷子を防ぐ
  • P1→P3担当/期限がタスクの最低情報
  • 鍵はボールト、権限は最小が原則

成果イメージ:
あるSaaSチームは、仕様の取り違えゼロ、スプリント予実の達成率が62%→86%。MTGは30→20分に短縮されました。

――

最後に、3分で迷いを断つための1枚メモを渡します。

  • ✅ そのツールは今月の売上に直接効くか
  • ✅ 導入の初期工数は60分以内か(超えるなら後回し)
  • テンプレ化/自動化できる業務か
  • 証跡・安全に関わるか(関わるなら最優先)
  • ✅ 置き換えに違約金/データ移行地獄がないか

あなたは今日、このフローチャートで“必要だけ”を選ぶ人になります。
迷いを削ぎ落とすと、やるべき仕事が浮き上がる。さあ、3分。最初の「はい」を押して進みましょう。

無料→有料へ移行する基準とコスト試算

「無料で十分。そう思っていたのに、昨日は大事なファイルにアクセスできなかった。」
あなたは立ちすくみます。見積提出は今夜。承認を待つメンバー、届かない通知。無料の“見えない上限”に肩を掴まれた瞬間です。

私は柳井弘幸。元スターバックスで学んだのは、コストは“支出”ではなく“時間と信頼を買う投資”だということ。ここでは、移行の基準を数字で、費用は目安で示します。迷いは3つの境界線で断ち切れます。

ユーザー数・容量・承認フローが境界線(具体閾値と目安費用)

まずは判断の3条件。どれか1つでも超えたら、即・有料が原則。

  1. ユーザー数の境界線
  • ✅ 共同編集ユーザーが5名を超える
  • ✅ 外部ゲスト(取引先/外注)が2社以上同時参加
  • 目安費用:¥600〜¥1,800/ユーザー/月(連絡/ドキュメント/タスク系のベーシック帯)
  1. 容量・トラフィックの境界線
  • ✅ 共有データが50〜100GBを超える(画像/動画・EC素材が多い場合は200GB
  • ✅ 会議録画やバックアップで週10GB前後の追加が発生
  • 目安費用:ストレージ加算で¥200〜¥500/ユーザー/月、録画は¥1,000〜¥2,000/組織/月上振れ
  1. 承認フロー・証跡の境界線
  • ✅ 契約・見積・請求に承認者が2名以上
  • 操作ログ/監査ログが必要(トラブル時の証跡)
  • SLA/サポートが欲しい(業務停止のリスク低減)
  • 目安費用:承認・監査機能付きプランで¥1,500〜¥3,500/ユーザー/月、電子契約は¥3,000〜¥10,000/月(送信数で増減)

小さな物語:
無料で走っていた制作チームが、編集5名+外部2社を超えたタイミングで有料化。結果、リンク切れ・権限ミスが月6件→0、制作リードタイムは-18%。月額総額は約¥18,000、でも1案件の手戻り1回で元が取れる計算でした。

初期/月額/年額の合計コスト早見表

「結局いくら?」に一発回答するための“現実的な目安”。(※価格は一般的なベーシック〜スタンダード帯の概算。人数・地域・為替で変動)

領域無料の限界の目安推奨有料レンジ初期費用目安月額目安(5名)年額目安(5名)
連絡・会議履歴/検索制限・参加上限¥600〜¥1,200/人¥0¥3,000〜¥6,000¥36,000〜¥72,000
ドキュメント/共有容量/権限の粗さ¥800〜¥1,800/人¥0¥4,000〜¥9,000¥48,000〜¥108,000
タスク/プロジェクトガント/承認/カスタム不可¥0〜¥1,500/人¥0¥0〜¥7,500¥0〜¥90,000
会計仕訳/連携/請求数に制限¥2,000〜¥5,000/組織¥0¥2,000〜¥5,000¥24,000〜¥60,000
請求(発行)テンプレ/通数/承認無¥1,000〜¥3,000/組織¥0¥1,000〜¥3,000¥12,000〜¥36,000
電子契約送信数/雛形/監査制限¥3,000〜¥10,000/組織¥0¥3,000〜¥10,000¥36,000〜¥120,000
予約/日程調整種別・ブランディング制限¥0〜¥1,500/人¥0¥0〜¥7,500¥0〜¥90,000
ストレージ/バックアップ容量/共有ドライブ不可¥200〜¥500/人¥0¥1,000〜¥2,500¥12,000〜¥30,000
セキュリティ(1PW/2FA)共有/権限制御不可¥500〜¥1,200/人¥0¥2,500〜¥6,000¥30,000〜¥72,000
Web/ドメイン(ノーコード)独自ドメイン/広告表示¥1,000〜¥3,000/サイト¥0〜¥3,000¥1,000〜¥3,000¥12,000〜¥36,000
AIアシスタント入力制限/履歴/機能差¥2,000〜¥4,000/人¥0¥10,000〜¥20,000¥120,000〜¥240,000

クイック試算の型(5名チーム/スタンダード構成)

  • ✅ コラボ系(連絡+Docs+タスク):¥3,000〜¥22,500/月
  • ✅ 取引系(会計+請求+契約):¥6,000〜¥18,000/月
  • ✅ 基盤系(ストレージ+セキュリティ+Web):¥4,500〜¥11,500/月
  • ✅ 生産性(AI):¥10,000〜¥20,000/月
    合計:¥23,500〜¥72,000/月(年額:¥282,000〜¥864,000)

判断ルール

  • ✅ 月商の1〜3%を“運用基盤”に配分(原価視)
  • 年額割は原則有利(8〜20%下がることが多い)。ただし初年度は月額でリスク低減
  • 脱退/乗換コスト(契約縛り・データ移行)を必ず算入

無料プランの落とし穴(権限/ログ/監査/広告/サポート)

無料はありがたい。だからこそ境界を知っておく。

  • 権限が粗い:閲覧/編集の二択のみで誤編集が増える。最小権限が切れない
  • 操作ログが残らない:誰がいつ何をしたか追えず、事故後の復旧が困難
  • 監査/バックアップ不十分:法対応や紛争時の証跡不足
  • 広告/ブランディング制約:外部公開ページで広告表示独自ドメイン不可で信用低下
  • サポートが遅い/無い:障害時の業務停止が長期化、SLAなし
  • API/連携制限:会計や請求と自動でつながらない→手作業が復活
  • 送信/通数制限(電子契約・請求):月数件で上限、期末に渋滞
  • セキュリティ機能不足:SSO/SCIM/2FA強制不可→退職者のアカウント残りがち

小さな物語:
創業6か月、無料のまま走っていたB2Bチーム。期末に契約送信が月5件の上限で詰まり、請求が1週間遅延。有料に切り替えた翌月、キャッシュ回収サイトが-9日未回収ゼロ月¥30,000の固定費で、遅延損失を毎月数十万円防げたのです。

今日の“ひと手”(3分でできる)

  • ユーザー数/外部社数/承認者数をメモし、上の境界に当てる
  • データ容量(GB)と週増分を把握
  • 致命リスク(契約・請求・監査)に関係するツールは即・有料
  • ✅ 支払いは初年度は月額、運用が固まったら年額割に切替

最後に。
無料で粘る勇気より、止めない仕組みに課金する勇気が、起業初期の信頼を守ります。あなたの1時間は、ツール月額の何倍もの価値がある。数字で線を引き、迷いを終わらせましょう

法対応・セキュリティの“最初の一手”チェックリスト

「請求書は作れた。けれど、法対応はちゃんとできているのか?
夜、あなたはPCの前で固まります。ミスは信用に直結。ここで私(柳井)が渡すのは、“最初の一手”だけに絞った実務チェックリストです。明日からの運用が止まらないよう、3ブロック×15分で完了させます。

小さな物語:
創業3か月の制作チーム。以下のチェックを半日で導入しただけで、請求遅延0・権限事故0・紛失端末リスク実質0に。高価なツールより、最初の一手が効きます。

電子帳簿保存法・インボイス対応(会計/請求の設定項目)

最初に“税経由の信用”を固めます。会計・請求ツールでこの順にON

  • 適格請求書(インボイス)情報の登録
    • 事業者名・所在地・登録番号(Tから始まる番号)・適用税率・消費税計算方式をテンプレに固定
    • 請求書・見積書・納品書のフッターに自動表記
  • 電子帳簿保存法の要件設定
    • タイムスタンプ or 事務処理規程いずれかの要件をツール内で選択
    • 検索要件(取引日付/金額/相手先)でフィルタ可能に
    • 改ざん防止:PDF自動保存+バージョン履歴の保持を有効化
  • 証憑の一元管理
    • 領収書・請求書はメール/スマホから即スキャン→会計へ自動連携
    • 受領メールを指定フォルダへ自動転送(ルール名「経理_証憑」)
  • 承認フロー
    • 送信前チェックを二名承認に(見積→請求の金額・税率だけでも二重チェック)
  • 保存ポリシー
    • 会計側の証憑PDFをクラウドストレージの“経理/年/⽉”に自動保存
    • ファイル名ルール:YYYYMMDD_相手先_金額_書類種別.pdf(検索要件と一致させる)

現場ひとこと:会計・請求は「テンプレ化」=事故防止。読むたびに迷う設計をやめ、項目を固定しましょう。

個人情報・アクセス権限(共有リンク/外部共有の禁止設定)

「見られなくていい人に見られている」問題を構造で封じる

  • 共有の初期値を“非公開(社内のみ)”に
    • ドライブ/ドキュメントのデフォルト共有範囲を「制限付き」に変更
  • 外部共有の禁止リスト
    • 機密フォルダ(顧客情報/契約/会計)は外部共有OFFダウンロード/コピー/印刷制限をON
  • ゲスト招待は“期限付きリンク”
    • 外部コラボはアクセス期限(例:30日)を設定し、期限到来で自動失効
  • リンク共有の文言テンプレ
    • 「この資料は社外共有禁止。社内閲覧のみ。必要な場合は担当者へ」——備考欄に固定
  • アクセス権限の原則
    • 最小権限(Need to know):閲覧→コメント→編集の順で最小から付与
    • オーナーは1名、共同編集者は役割名(営業/制作/経理)で付与
  • ログとアラート
    • 機密フォルダへの外部招待・大量ダウンロードメール通知
    • 月1で共有リンク棚卸し(期限切れ/外部メールを洗い出し)

現場ひとこと:権限は“人”ではなく“役割”に結び、期限をつける。これだけで事故率が下がります。

端末/アカウント保護(1Password、2FA、端末暗号化)

“カギ”と“端末”を守れば、8割のインシデントは未然に防げます。

  • 1Passwordの初期設計(15分)
    • ボールトを3つ:営業/制作/管理(経理・法務)
    • 共有するのはロール単位。退職・外注終了時はロール削除で一括剥奪
    • マスターパスワードは紙で金庫リカバリコードのオフライン保管
  • 二要素認証(2FA)の強制
    • 会計・メール・ドキュメント・1Password本体に認証アプリ方式で2FA必須化(SMSは避ける)
    • バックアップコードを経理ボールトに保管
  • 端末暗号化と紛失対策
    • Mac:FileVault ON/Win:BitLocker ON
    • 画面ロック自動5分、起動時パスワードは長文フレーズ
    • デバイス管理の“紛失時ワイプ”を有効化(管理者のみ実行可)
  • ブラウザ拡張の最小化
    • パスワード管理の拡張以外は業務必須のみ。権限「閲覧履歴」系は精査
  • 公共Wi-Fiの原則
    • 機密操作はテザリング/VPN自動接続OFF
  • 月1の健康診断
    • 共有ボールトの不要アカウント削除、2FA未設定の赤札リストをゼロに
    • 端末のOS更新/ブラウザ更新を月次で一斉実施

現場ひとこと:“導入=強制”が基本設計。善意に頼らず、仕組みで守るのが社長の仕事です。

結びに。
法対応・権限・端末保護の“三点止め”ができれば、あなたの事業は止まりにくい設計になります。完璧を目指さず、まずはチェックリストの✅を上から。今日の15分が、明日の信用を守ります。

起業タイプ別スターターキット(最小構成と拡張ロードマップ)

「ツールは揃えた。けれど、売上に直結している実感が薄い。」
夜、あなたはモニターを見つめます。私(柳井)は伝えます。“最小構成→段階拡張”の順にすれば、仕事は軽く、数字は前に進む。ここではタイプ別に今日導入→30日→90日のロードマップを提示します。KPIは一つだけに絞り、迷いを断ちます。

小さな物語:
私が伴走した4タイプの創業者は、初月の導入を10時間以内に抑え、90日で受注リードタイム-20〜35%を実現。やったことは“足す”より“削る”でした。

フリーランス/個人事業:連絡・請求・会計に絞る

あなたは一人社長=時間が利益。まずは連絡・請求・会計だけに集中。

【最小構成(本日〜7日)】

  • ✅ 連絡:メール+Googleカレンダー(Meet自動リンク)
  • ✅ 請求:請求書ツール1本(テンプレ化)
  • ✅ 会計:口座/カード自動連携、領収書の即スキャン
  • ✅ ドキュメント:Driveに「営業/制作/経理」の3フォルダ

【30日拡張】

  • ✅ 予約URL(Calendly)を署名とHPに固定
  • ✅ 契約:電子契約の雛形2種(基本/個別)を用意
  • ✅ タスク:Trello「受注→進行→完了」の3カンバン

【90日拡張】

  • ✅ テンプレ群:見積・議事録・提案骨子をDocsで固定
  • ✅ AI:議事録→要点5行、メール→要点/結論/次アクション整形
  • ✅ セキュリティ:1Password+2FA強制、端末暗号化ON

KPI(ひとつだけ)見積提出までの平均所要時間(時間)
目安改善:初月8h → 90日後3h。
合図:このKPIが3hを切れば、広告より紹介導線が効き始めます。

小規模受託:見積〜契約〜請求の“案件フロー”を自動化

複数社が絡む受託は、証跡と回収速度が生命線。

【最小構成(本日〜7日)】

  • ✅ 案件ボード:Trello(見積中/契約準備/制作中/検収/請求/完了)
  • ✅ 電子契約:基本/個別の2雛形+署名順設定
  • ✅ 請求:MakeLeaps等で見積→請求→入金テンプレ化
  • ✅ 連絡:Slackに外部ゲスト用チャンネル(案件ごと)

【30日拡張】

  • ✅ 会計連携:請求書発行で自動仕訳
  • ✅ 定例テンプレ:議題→決定→宿題をDocsに固定
  • ✅ 予約:営業30分枠と制作60分枠を別URLで運用

【90日拡張】

  • ✅ 工数表:Sheetsで見積原価→実績の差分を可視化
  • ✅ 自動リマインド:契約未返送/未入金を期日-2日/当日で通知
  • ✅ 成果アーカイブ:事例を数値→物語→プロセスで3件公開

KPI(ひとつだけ)契約締結までの営業日数
目安改善:初月7日 → 90日後3日。
合図:3日を切ると、回収サイト短縮でキャッシュが回り始めます。

D2C/EC:Shopify+在庫/発送+CS(メール/チャット)

物販は在庫×発送×顧客対応を一本化。売場は最低限キレよく

【最小構成(本日〜7日)】

  • ✅ 販売:Shopify(シンプルテーマ+CTAひとつ
  • ✅ 在庫/発送:SKU命名規則とCSVテンプレを先に作る
  • ✅ CS:共通メール(support@)とテンプレ5本(返品/交換/配送/初回/再入荷)

【30日拡張】

  • ✅ 決済/会計:入出金の自動同期、手数料の科目ルール化
  • ✅ 画像運用:Drive共有ドライブ(撮影/選定/公開でフォルダ分け)
  • ✅ UTMルール:キャンペーン命名(日付_媒体_目的)をDocsで固定

【90日拡張】

  • ✅ 返品フォーム:回答→自動メール→倉庫連絡をワンフロー
  • ✅ レビュー回収:配送完了+7日で依頼、AIで要約/抜粋
  • ✅ サマリー板:売上・原価・返品率・在庫回転を週次1枚に集約

KPI(ひとつだけ)発送遅延率(%)
目安改善:初月3% → 90日後1%未満。
合図:1%を切るとレビュー★4.3超が見え、広告効率も安定。

SaaS/IT:課題管理(GitHub/Linear)、ドキュメント統一、分析基盤

SaaSは仕様の合意優先順位の一貫性が勝負。

【最小構成(本日〜7日)】

  • ✅ 課題管理:GitHub Issues or Linear(P1/P2/P3+担当/期限は必須)
  • ✅ ドキュメント:Docsで決定/未決/宿題の三分フォーマット
  • ✅ 定例:スプリントレビューの議事録テンプレを固定

【30日拡張】

  • ✅ 要望インテーク:顧客要望→テンプレで起票→P1/2/3付与
  • ✅ 設計リポジトリ:READMEで命名規則・環境変数を明文化
  • ✅ エラーログ運用:重大度(S1〜S3)と初動手順を1枚化

【90日拡張】

  • ✅ 分析基盤ライト:イベント設計(SignUp/Activation/Retentionの3指標
  • ✅ ローンチ手順:チェックリスト(環境/マイグレーション/ロールバック)
  • ✅ CS連携:サポート→課題の双方向リンク(タグで紐づけ)

KPI(ひとつだけ)P1課題の平均解決リードタイム(時間)
目安改善:初月72h → 90日後24h。
合図:24hを切るとNPSと解約率が一段改善します。

——

最後に、全タイプ共通の“明日やる1手”を置いておきます。

  • KPIを1つ決め、ダッシュボードは1枚だけ作る
  • テンプレ(議事録/見積/請求/契約/返品)を最初に固定
  • 2FAと1Password導入=強制で運用
  • 年額は2クォーター後に切替(定着後に割引を取る)
  • やめる勇気:KPIに効かないツールは90日で撤退

あなたは今日、最小構成で走り出す人になります。足し算ではなく、売上に効く引き算を。90日後、「仕事が軽くなった」と胸を張れるよう、私が隣で伴走します。

失敗しない初期設定:運用ルールの雛形をそのまま使う

「設定が終わらない。誰が編集できるのかも曖昧。」
あなたは深夜のデスクで固まり、翌日の商談資料に手がつきません。そこで私(柳井)は言います。“設計=運用を軽くする仕組み”。今日は雛形をそのまま渡します。迷いはルールの先出しで消えます。

小さな物語:
制作チームAは、以下の雛形を半日で導入。以後90日で資料の取り違え0件、請求遅延0件、会議時間-25%。高機能より初期設定が勝ちました。

権限設計・命名規則・テンプレ(議事録/見積/請求)

まずは“誰が何を触れるか”と“探せる名前”。ここが土台です。

権限設計(役割ベース)

  • 役割は3ロールだけで開始:営業/制作/管理(経理・法務)
  • フォルダ権限
    • 営業:提案書・見積は編集可、契約は閲覧のみ
    • 制作:制作資料は編集可、見積はコメント可
    • 管理:経理・契約は編集可、その他は閲覧のみ
  • ✅ 外部共有は案件単位の専用フォルダで。期限付きリンクを原則

命名規則(コピペで導入)

【フォルダ階層】
/01_営業 /02_制作 /03_管理
/01_営業/案件/{YYYYMM}/{取引先_案件名}
/03_管理/契約/{取引先}/{YYYY}

【ファイル名】
YYYYMMDD_取引先_案件名_v01.ext
YYYYMM_見積_取引先_金額(税抜).xlsx
YYYYMMDD_請求_取引先_税込金額.pdf
議事録_YYYYMMDD_案件名_担当者.md
  • ルール:日付→相手先→内容→版の順。v10超vA/Bへ切替(分岐を明確化)

テンプレ(議事録/見積/請求)
議事録テンプレ(DocsやMarkdownで運用)

タイトル:議事録_YYYYMMDD_案件名
出席: {社名/氏名}
目的:本日のゴールを一行で
決定事項(KFS):
- [ ] #K1:
- [ ] #K2:
宿題(担当/期限):
- [ ] @担当者:タスク(YYYY-MM-DD)
未決事項:
参考リンク:
次回:YYYY-MM-DD HH:MM(URL)

見積テンプレ(Sheets)

見積番号:YYYYMM-XXX 案件名:____
取引先:____ 提出日:YYYY-MM-DD 有効期限:30日
明細:
- 品目/数量/単価/小計/備考
計算:小計 → 送料 → 調整 → 消費税 → 合計(税込)
条件:納期/検収/支払サイト(末締め翌月末など)

請求テンプレ(発行ツールのメモ欄に固定)

適格請求書表示:登録番号T-XXXXXXXXXXXX
支払条件:末締め翌月末振込/振込手数料は貴社負担
問い合わせ先:billing@_______ / 担当 __

最初の一手(15分)

  • ✅ 役割3ロールを作成、フォルダ単位で権限を付与
  • ✅ 上記テンプレを共通フォルダに保存星マーク/お気に入り
  • ✅ 見積・請求のメモ欄に条件文をコピペして固定

Slack/メール/カレンダーの通知・ルール作り

通知は少なく、太く、目的別に。音の設計で集中は守れます。

Slack(3チャンネルだけで開始)

  • #01_sales 商談・見積・失注理由の共有(決定はピン留め
  • #02_delivery 進行・校了・修正依頼(テンプレ起票
  • #03_admin 契約・請求・備品・休暇(期日リマインド
    ルール
  • @channel禁止、緊急時のみ@here
  • ✅ メッセージ頭に[決定]/[相談]/[連絡]
  • スレッド必須(横流し禁止)
  • ✅ 外部は案件専用 #client_取引先名_案件 に分離

Slackショートテンプレ

[相談] 案件名/論点:____
前提:____
選択肢:A/B/C
希望決定時刻:本日15:00

メール(既読スルー対策)

  • 受信設定:自動仕分け3本(商談/請求/契約)
  • 件名ルール:[案件名][要対応/情報] 件名(期限YYYY-MM-DD)
  • 署名に予約URL会社情報を固定
  • 24h以上待たせないルール:一次返信は要点3行(受領/いつまで/不足物)

カレンダー(会議の質を上げる)

  • 予定名:目的|案件名|相手先
  • 説明欄テンプレ(自動差し込み)
目的:
アジェンダ:
期待するアウトカム(決定/宿題):
Meet/Zoomリンク:
資料リンク:
  • バッファ:前後各10分。移動と議事録の余白を確保
  • 定例は曜日・時間を固定欠席=代理指名を原則に

最初の一手(15分)

  • ✅ Slackの3チャンネル作成&ガイドをピン留め
  • ✅ メールのフィルタ3本を作成
  • ✅ カレンダー説明欄テンプレをデフォルト化

バックアップ/ログ/監査の最小セット

“もしも”に強いチームは、止まりにくい。最小で十分、でも必ずやる

バックアップ(3-2-1の軽量版)

  • ✅ 3つのコピー:本体(クラウド)/ローカル同期/週1外部
  • ✅ 2つの媒体:クラウド+外付け
  • ✅ 1つをオフサイト:外付けは耐火ボックスや別拠点
  • 週次ジョブ名:W1/W2/W3/W4_YYYYMM_Backup

バージョンとログ

  • ドキュメント:バージョン履歴ON(誤編集の即時復旧)
  • 権限変更ログ:外部招待・大量DLをメール通知
  • 電子契約:送信/開封/署名/完了の証跡を自動保存(/03_管理/契約/証跡)

監査ミニサイクル(月1・15分)

  • ✅ 共有リンク棚卸し(外部メール期限切れの除去)
  • ✅ 退場チェック(外注/退職者の権限剥奪
  • ✅ バックアップ復元テスト(1件だけでOK)

インシデント初動メモ(印刷して貼る)

1) 影響範囲の特定(どの取引先/どのフォルダ)
2) 共有リンクの一括停止/権限の緊急リセット
3) 取引先へ一次連絡(事実/初動/次報予定)
4) ログ取得(日時/操作/担当)
5) 再発防止の暫定策(48h以内に提示)

最初の一手(15分)

  • ✅ 週次バックアップの繰り返し予定を作成
  • ✅ 電子契約の証跡自動保存を設定
  • ✅ 「棚卸し・退場・復元テスト」を月次タスクに登録

——

最後に。
運用は「覚える」ではなく“迷わない仕組み”でつくります。
今日の✅を上から入れるだけで、あなたの現場は
探さない・戻らない・止まらないへ。行列が“文化”に変わるその日まで、私が伴走します。

ツール連携テンプレ(ノーコード自動化で“手作業ゼロ”)

あなたは毎朝、受信箱とスプレッドシートを行き来して、請求・問合せ・会議メモをコピペしています。手を止めた瞬間、案件は止まる。
私(柳井)は伝えます。“人が判断、機械が運ぶ”に切り替えるだけで、あなたの手は空き、商談に集中できる。ここに置くのは、現場で磨いた連携テンプレ3本。項目名まで揃えてあるので、そのまま差し替えてください。

Gmail→スプレッドシート→会計の自動記録

目的:入出金に関わるメール(注文・請求・決済通知)を自動で台帳化→会計に登録

テンプレ(Zapier版)

  • トリガー:Gmail「新規メール(検索クエリ)」
    • 例:from:(no-reply@payments.example.com OR billing@client.com) subject:(請求 OR 支払 OR 受領)
  • アクション1:Formatter(テキスト抽出)で金額・取引先・請求番号・日付を正規表現で取得
  • アクション2:Googleスプレッドシート「新規行追加」
  • アクション3:会計(freee/マネフォ)「取引(入金/支払)を作成」
  • フィルター:重複防止(件名+請求番号が既存ならスキップ)

スプレッドシート設計(台帳シート)

A:受信日時B:区分(売上/仕入)C:取引先D:金額(税込)E:税率F:請求番号G:メモH:処理状態I:ID(ユニーク)
2025-09-24 10:02売上〇〇社132,00010%INV-20250924-01Stripe決済受領登録済inv-20250924-01

正規表現例(Formatterで使用)

  • 金額:(?:¥|JPY|円)?\s*([\d,]+)(?:円|JPY)? → カンマ除去して数値化
  • 請求番号:INV[-\d]+
  • 日付:\d{4}-\d{2}-\d{2}

Make(Integromat)派のブロック図
Gmail監視 → ルーター(件名で分岐:請求/入金)→ Text Parser → Google Sheets追加 → freee取引作成 → Error Handler(失敗時Slack通知)

失敗しないコツ

  • ✅ 検索クエリで“関係あるメールだけ”を拾う
  • I列のID=LOWER(CONCAT(F列,"_",TEXT(A列,"yyyymmddhhmm")))を入れ、Zapの重複チェックに使う
  • ✅ 会計側は勘定科目・税区分を固定(テンプレ仕訳)
  • ✅ 例外メールはH列「要確認」で止め、Slackに通知

KPI未登録メール件数=0、台帳から会計反映まで当日内100%

フォーム→CRM→メール配信のリード獲得ループ

目的:問い合わせ/資料請求フォームからCRMに自動登録→即時セグメント→ウェルカム配信までを無人化。

テンプレ(Googleフォーム or Typeform)

  • トリガー:新規回答
  • アクション1:CRM(HubSpot/Zoho/Notion CRMでも可)「コンタクト作成/更新(Upsert)」
  • アクション2:タグ付与(例:source:website, intent:demo, industry:service
  • アクション3:メール配信(Mailchimp/SendGrid/Customer.io)「ウェルカム①送信」
  • アクション4:遅延→ウェルカム②(+2日)で事例DL、③(+7日)で相談予約リンク

フォーム項目→CRMフィールド対応表

フォーム項目CRMフィールド
氏名fullname山田 太郎
会社名company〇〇合同会社
メールemailt.yamada@…
興味関心interestEC/在庫連携
導入時期timeline1〜3ヶ月
同意(個人情報)consent_marketingtrue

スコアリング(Zapier/Code by Zapで簡易実装)

score = 0
if interest in ['EC','SaaS','B2B']: score += 20
if timeline in ['今月','1〜3ヶ月']: score += 30
if company != '個人': score += 10
output: score

score>=40 なら営業用Slackに「ホット通知」。それ以外はナーチャー配信へ。

Makeの分岐サンプル
フォーム → 変換 → CRM Upsert → ルーター(score>=40 ?)→
A) Slack通知+Calendlyリンク返信
B) メールシナリオ(Day0/2/7)

失敗しないコツ

  • ✅ CRMはメールを主キー(Upsert)で重複を防ぐ
  • ✅ 配信ドメイン認証(SPF/DKIM)を先に設定
  • ✅ 退会リンク/同意チェックを必須にし、法対応を守る
  • ✅ 未配信/エラーはエラーボード(スプシ)に自動記録

KPI:フォーム→ウェルカム送信の平均遅延<60秒、予約化率(7日)をトラッキング。

カレンダー→会議→議事録AI→タスク起票の一気通貫

目的:日程確定から会議、AI要約→タスク化までを自動化。会議後の「で、誰がやる?」をなくす。

テンプレ(Googleカレンダー×Meet×議事録AI×Trello/Asana)

  • トリガー:Googleカレンダー「イベント開始/終了」
  • アクション1:会議録音/文字起こし(議事録AI:ChatGPT/Whisper/GMeet録画から)
  • アクション2:AI要約プロンプト(要点/決定/宿題を抽出)
  • アクション3:Trello/Asanaにタスク起票(担当/期限/リンク付与)
  • アクション4:Docsの議事録テンプレに自動転記、イベントにURL追記して全員へ共有

AI要約プロンプト(そのまま使用可)

あなたは会議アシスタントです。以下の文字起こしから、
1) 決定事項(最大5件)※必ず動詞で始める
2) 宿題(担当/期限/期待アウトカム)
3) 議事録サマリー(5行以内)
を日本語で出力。タスクは「担当|タスク|期限|リンク」の表形式で。

タスク起票のフィールド対応

AI抽出Trello/Asana項目
担当assignee@suzuki
タスクtitle/nameLP第1稿レビュー
期限due2025-09-27
リンクdescription議事録URL/資料URL

Zapier手順

  • Trigger:Event Ended(取得範囲:title contains "定例"
  • Action:Google Drive から録音/メモ取得
  • Action:OpenAI(要約プロンプト)
  • Action:Formatter(行→レコード化)
  • Action:Trello Create Card(List=「進行中」, Labels=会議)
  • Action:GDocs Append Text(議事録末尾に「決定/宿題」を追記)
  • Action:Calendar Update Event(議事録URLを説明欄に追記)

エラー/遅延対策

  • ✅ 参加者が0の場合はスキップ(ゴーストミーティング対策)
  • ✅ 録音が無い場合は、招待メールの本文からアジェンダだけで要約
  • ✅ AI失敗時はドラフトをSlackに投げて人間が確定
  • ✅ 個人情報は置換(取引先→取A)してAIに渡す

KPI:会議終了→タスク起票まで<10分、宿題の期限設定率100%


導入チェック(全テンプレ共通・3分)

  • ✅ それぞれの連携にユニークIDを付与(重複防止)
  • ✅ 失敗時の待避先(スプシの“要確認”シート)を必ず用意
  • 権限は役割ベース、外部共有は期限付きリンク
  • 2FAを強制。APIキー/シークレットは1Passwordの“管理”ボールト
  • ✅ ダッシュボードは1枚:台帳未処理/リード数/会議→タスク遷移時間を可視化

小さな物語:
この3本を入れたデザイン事務所は、手入力ゼロで請求漏れが消え、会議後10分で全タスク化。結果、受注→入金のリードタイム-28%、残業は週3時間減。手を動かす場所を変えるだけで、数字は動きます。

最後に。
自動化は“難しいことを自動化”しない。
毎日やる単純作業を先に機械へ。あなたの時間は、提案と顧客に。今日のテンプレを、そのまま差し替えて走らせましょう。

AI活用の実践レシピ(すぐ使えるプロンプト付き)

「AIを使えと言われるけれど、どこから手をつければいい?
あなたは夕方のオフィスで手を止めます。資料は山積み、メールは未返信。そこで私(柳井)は言います。AIは“魔法”じゃない。よく使う業務を型に載せ、再現する装置です。ここでは、今日から回る3つの実践レシピを渡します。プロンプトはコピペOK、機密は匿名化して使いましょう。

契約ドラフト/議事録要約/営業メールの型

小さな物語:
フリーランスのあなたは毎回ゼロから文章を書いていました。型を入れてから、作成→確認→送信が一直線に。“迷う時間”が消えるのです。

契約ドラフト(基本/個別)
狙い:AIに骨子→条項候補→修正ポイントまで用意させ、最終チェックは人間が行う。

目的:{業務内容の要約(例:Web制作一式)}
条件:{期間/成果物/検収/支払サイト/著作権/秘密保持}
注意:法的助言ではなく草案。あいまい語の明確化を優先。

あなたは業務委託契約のドラフター。上記をもとに、
1) 基本契約(定義/業務範囲/対価/支払/検収/知財/秘密保持/再委託/禁止事項/期間/解除/損害/準拠法/裁判管轄)
2) 個別契約テンプレ(案件名/納期/金額/検収基準)
3) あいまい/リスク箇所の赤旗リスト(理由と修正案)
として出力。文体は日本の商慣習。箇条書き多めで。

使い方のコツ

  • ✅ 条項の赤旗リストを必ずレビュー
  • ✅ 固有名詞・金額は空欄で戻す→人が確定
  • ✅ 最終版は法務/専門家の確認を通す

議事録要約(決定/宿題/要約の三点止め)

以下は会議文字起こし(最大5,000字想定)。あなたは議事録アシスタント。
出力:
1) 決定事項(最大5)※必ず動詞で始める
2) 宿題(担当|タスク|期限|リンク)表形式
3) 3行サマリー(背景→合意→次の一手)
制約:事実の要約のみ。推測や新情報の追加はしない。

現場ルール

  • ✅ 会議終了時刻から10分以内に配信
  • ✅ 宿題は担当/期限が入らなければ配信しない

営業メールの型(初回/追客/失注復活)
初回アプローチ

宛先:{役職/氏名の仮名化OK}
前提:{相手の状況/業界の文脈}
目的:15〜20分のショートディスカバリー
制約:結論先出し/90秒で読了

あなたはB2B営業のライター。件名3案と本文を作成。
構成:結論1行→相手視点の課題仮説→実績に近い“結果”1つ→提案(日時3候補/予約リンク)→一言の断り文句(負担軽減)。
文体:礼節+簡潔。箇条書き中心。

追客(未返信)

前回メールの要旨:{1行}
あなたは相手の時間を尊重する営業。再送は1回のみ。件名は「Re:(短く)」。
本文は3行:①要旨再掲 ②価値1点(数字/事例) ③辞退オプション(または予約リンク)。

失注復活(90日後)

当時の失注理由:{例:予算タイミング}
今回の更新点:{事例/価格/導入時間短縮など}
3行で「更新→適合理由→次の一手(資料or15分枠)」。

KPI

  • ✅ 初回メール→返信率>20%
  • ✅ 議事録→タスク化まで<10分
  • ✅ 契約草案→法務確定まで1営業日内

競合/市場リサーチの質問テンプレ

小さな物語:
“検索の旅”に出て戻ってこない——そんな日に質問テンプレを導入。同じ軸で比較できるから、判断が早くなります。

競合クイック診断(5社まで)

対象:{プロダクト/サービス名 or 仮想ペルソナが使うキーワード}
あなたはプロダクトマーケター。公開情報のみで以下の表を作成:
- ターゲット/価格帯/主要機能3つ/導入障壁/強み/弱み/差別化の余地
条件:簡潔に1社あたり5行以内。推測は推測と明示。
最後に「我々の勝ち筋」仮説を3行で。

価格・提供価値の検証(JTBD視点)

仕事(JTBD):{例:ECの返品率を下げたい}
現状の代替行動:{例:メール手打ち対応}
制約:月次コスト上限/導入時間
出力:
1) 顧客の成功指標(上位3つ)
2) 価格受容性のレンジ(低/中央値/高)と条件
3) 導入障壁トップ3(時間/データ移行/社内説得)
4) 反証質問(意思決定者に聞くべき5問)

市場規模の荒推定(トップダウン→ボトムアップ)

対象市場:{例:国内B2B請求自動化}
あなたはアナリスト。公知データの引用前提で:
1) トップダウン:既存統計の分母×対象比率(仮定を明記)
2) ボトムアップ:平均単価×想定顧客数(仮定レンジ)
3) 感度分析:価格±20%/顧客数±20%の3条件
表と結論(投資判断メモ3行)で出力。

インタビュー設計(顧客理解の深掘り)

ペルソナ:{職種/規模/課題}
禁止:ソリューションの誘導質問
出力:オープンクエスチョン10問(現状/頻度/回避策/影響/理想/購買プロセス/反対者/意思決定基準/予算感/成功定義)
最後に「リードスコア指標(観察可能な行動)」を3つ。

KPI

  • ✅ 競合5社の比較表完成<60分
  • ✅ インタビューからP1課題3件抽出
  • ✅ 投資判断メモ(3行)の週次更新

社内ナレッジの整備と検索のコツ

小さな物語:
資料はあるのに見つからない。そこで“置き場のルール”と“検索の型”を入れたら、質問が質問で終わらなくなる

ナレッジの置き場(1枚で統一)

  • ✅ トップページに3列だけ:「営業」「制作」「管理」
  • ✅ 1記事=1テーマ、タイトルは動詞で始める(例:請求を発行する)
  • 更新日と責任者を先頭に表記(古さの可視化)

記事テンプレ(Docs/Notion等)

タイトル:{動詞で}〇〇する
最終更新:YYYY-MM-DD|責任:{役割}
目的:3行(誰が/いつ/何のために)
手順(チェックリスト):
- [ ] …
現場のコツ:3つ(エラー例/回避策/所要時間)
関連リンク:{テンプレ/台帳/ダッシュボード}
変更履歴:YYYY-MM-DD 変更点

検索のコツ(AI×演繹的プロンプト)

目的:{探したい具体の成果}
既知情報:{現状の断片/使用ツール}
制約:{時間/予算/法規}
あなたは社内ナビゲーター。上記をもとに「どこに/何という名前で/誰が持っていそうか」を仮説3本→検索クエリ候補5本→実行順(優先度)で出力。
  • ✅ 検索クエリは固有名詞+状態+日付(例:請求 テンプレ 2025-09)
  • ✅ 社内検索前に命名規則を思い出す(「日付→相手→内容→版」)

更新運用(週15分)

  • ✅ 期限切れナレッジに赤タグ(要更新)
  • 閲覧上位10本を見直して3行で短縮
  • 質問が3回来たら記事化。質問元へURLを返す

AIでナレッジQ&Aを強化

あなたは社内ヘルプデスク。以下のナレッジベースを前提に、
質問への回答を「結論→根拠リンク→手順3行」で返す。
不足時は「推測」と明記し、記事テンプレの下書きを追記。

KPI

  • ✅ 社内質問の平均応答時間-50%
  • ✅ ナレッジ閲覧→離脱率<40%
  • ✅ 「質問3回→記事化」達成100%

——

最後に。
AIは“自動で考える人”ではなく“迷いを消す装置”です。
✅ 契約/議事録/営業は
型で速く、
競合/市場同じ質問で比べる
ナレッジ置き方と探し方を先に決める。
今日のプロンプトを1つでいい、入れてください。あなたの仕事は、きっと軽くなります。

比較表:主要ツールの“ここだけ見ればOK”

「どれも良さそうで決められない…。」
あなたはブラウザのタブを並べたまま時刻を見ます。そこで私(柳井)は言います。“仕事が回る”基準だけで比べましょう。細かな機能は後回し。価格帯・無料枠・連携・導入難易度・推奨規模の5点に絞れば、3分で決まります。

チャット/会議/タスク/会計/請求/契約/HP/ECの最短比較

まずは“実務が回る最小構成”での横断比較。表は目安(地域/為替/プランで変動)。迷ったら導入難易度が低い方から。

チャット/会議/タスク

カテゴリツール価格帯(目安)無料枠連携の強み導入難易度推奨規模ひとことで
チャットSlack低〜中あり(履歴制限)Google/Zoom/会計通知など豊富1〜50名外部ゲスト運用が楽
チャットGoogle Chat低(WS同梱)ありGmail/カレンダーと自然連携最低1〜100名メール文化と相性○
会議Zoom低〜中あり(時間制限)録画・外部参加者の安定性1〜100名来客やウェビナー向き
会議Google Meet低(WS同梱)あり予定→URL自動付与最低1〜200名日程調整が最短
タスクTrello無〜低ありGmail/Slackからカード化最低1〜20名カンバン即運用
タスクAsana低〜中ありタイムライン/承認が強い5〜200名案件粒度を整えやすい

会計/請求/契約

カテゴリツール価格帯(目安)無料枠連携の強み導入難易度推奨規模ひとことで
会計freee会計なし口座/カード同期・請求連携個人〜中小自動仕訳で時短
会計マネーフォワードなし銀行/請求/給与と広く接続個人〜中小レポートが見やすい
請求MakeLeaps等低〜中あり会計/電子契約へ橋渡し1〜50名見積→請求の定着
契約クラウドサイン低〜中なしテンプレ/証跡/日本向け運用1〜200名相手が使いやすい
契約DocuSignなし海外取引/多言語に強い1〜500名グローバル要件◎

HP/EC

カテゴリツール価格帯(目安)無料枠連携の強み導入難易度推奨規模ひとことで
HPSTUDIO低〜中ありフォーム/アニメ/公開が簡単個人〜小規模ノーコードで美しい
HPWix低〜中あり予約/ブログ/簡易ECも個人〜小規模オールインワン
ECShopify低〜中なし(体験のみ)決済/在庫/発送アプリ群小〜中規模拡張前提の王道

価格・無料枠・連携・導入難易度・推奨規模

ここからは判断の拠り所を、5観点で“赤裸々”に。

1) 価格(ざっくり帯)

  • 無〜低:無料〜1,000円/人・月前後(チャット/タスク/HP)
  • :1,000〜3,000円/人・月(会議/タスク上位/セキュリティ)
  • 取引系の固定費(会計/契約/請求):月額数千円〜(組織課金が多い)
  • 迷ったら:“今月の売上に直結”する取引系は先に課金、見栄え系は後回し。

2) 無料枠(見るべき一点)

  • ✅ チャット:検索履歴/外部ゲストの制限が実務に効く
  • ✅ 会議:時間制限がワークショップを潰しがち
  • ✅ タスク:カスタム/承認/タイムラインは有料に多い
  • ✅ HP/EC:独自ドメイン/広告非表示は有料で解禁が一般的

3) 連携(最短ルート)

  • カレンダー→Meet/Zoom:予定からワンクリック入室が基準
  • Gmail→スプシ→会計:請求/入金の自動台帳化ができるか
  • フォーム→CRM→配信:Upsert(重複統合)対応が鍵
  • 契約→請求→会計:番号/期日/金額の“三点一致”が自動で渡るか

4) 導入難易度(基準の物差し)

  • 最低:メール/カレンダー同梱系(Google系)はアカウントさえあれば即
  • 低:Trello/Slack/STUDIOはテンプレ貼るだけで運用開始
  • 中:Shopify/会計/Asana/DocuSignは初期設計(税区分/発送/権限)が要る

5) 推奨規模(目安)

  • 1〜5名:Slack or Chat+Trello+会計+電子契約(基本雛形2種)
  • 5〜20名:Asana/承認フローの投入を検討
  • 20名〜:監査ログ/SSO/SCIMなどID基盤を視野に

タイプ別ワンフレーズ判断

  • フリーランス:Chat/Meet/Trello/請求/会計/電子契約で開始(独自ドメインは後でもOK)
  • 受託:電子契約+請求テンプレを最優先。Slackは外部チャンネル設計から
  • D2C/EC:最初にSKU命名とCSVテンプレ。ECはShopifyで拡張余地を残す
  • SaaS/IT:Asana/Linear+Docs統一+ログ。鍵は1Password+2FAで役割管理

迷ったらこの順で決める(3分ルール)

  1. 今月の売上に直結?(Yesなら採用)
  2. 初期設定60分以内?(Noなら後回し)
  3. テンプレ/連携がある?(ある方を採用)

小さな物語:
この表だけで選び直した小規模チームは、導入にかける時間を-60%、見積→請求→入金のワークフロー遅延を半減。浮いた時間で提案が1本増え、翌月の売上が+12%伸びました。

最後に、伴走者から。
“全部”ではなく“回る最小”を。今日の表から1カテゴリ1ツールを決め、カレンダーに60分だけ初期設定を入れてください。回り始めれば、選定の迷いは消えます。

ケース別Q&A:こんなとき何を選ぶ?どう組み合わせる?

「うちの現場に一般論は刺さらない。」
あなたは案件の進み方、メンバーの働き方、顧客の規約——現実を前に立ち止まります。私は言います。正解は“状況×最小構成”で決まる。
ここでは、あなたの“今”に合わせてQ&Aで即決できるようにしました。迷ったら、売上に直結/証跡が要る/守秘が必要の順に判断しましょう。

リモート前提/現場多め/法対応厳しめ/情報秘匿性高い など

小さな物語:
完全リモートのチームBは、通話の音切れと議事録の迷子で週5時間失っていました。組み合わせを変えたら、会議からタスクまでが一直線。では、あなたのケースでは?

Q1:リモート前提(在宅×外部コラボ多め)。何を組む?

  • 最小構成:チャット(Slack)+会議(Google Meet)+ドキュメント(Google Workspace)+タスク(Trello)
  • 理由:外部ゲスト運用が簡単、予定→URL自動付与、資料は1リンクで共有。
  • 運用のコツ
    • ✅ Slackは#01_sales/#02_delivery/#03_adminの3本+案件別#client_…
    • ✅ 会議はカレンダー説明欄テンプレ固定(目的/決定/宿題)
    • ✅ 会議終了→AI要約→Trello起票を自動化(10分内で配信)
  • 拡張:Asanaに乗せ替え(承認/依存関係が増えたら)、1Password+2FAを強制。

Q2:現場多め(店舗/施工/撮影などのオンサイト中心)。どう最短で?

  • 最小構成:チャット(Slack)+共有ドライブ(Google Drive)+カレンダー(現場枠)+フォーム(点検/検収)
  • 理由:スマホからの写真・チェックリストを即アーカイブ
  • 運用のコツ
    • ✅ フォーム→スプシ→Docsで点検レポート自動生成
    • ✅ カレンダーは移動バッファ10分、現場別カレンダーで重なり防止
    • ✅ 進行はTrelloの撮影前/当日/納品の3列で十分
  • 拡張:在庫や貸出が増えたら専用台帳をSheetsで雛形化。

Q3:法対応厳しめ(監査/証跡/承認が必須)。何を優先?

  • 最小構成:電子契約(クラウドサイン/DocuSign)+請求(MakeLeaps等)+会計(freee/マネフォ)
  • 理由証跡一元化承認フローが基盤。
  • 運用のコツ
    • ✅ 契約は基本/個別の2雛形、署名順保存先を自動化
    • ✅ 見積→請求→入金は番号・期日・金額の三点一致をテンプレで担保
    • ✅ 月1で共有リンク棚卸し(外部招待/期限切れを除去)
  • 拡張:SSOや監査ログが必要なら、上位プランやID管理導入を検討。

Q4:情報秘匿性が高い(医療/法務/大型B2B)。どう守る?

  • 最小構成:1Password(共有ボールト)+二要素認証強制+機密フォルダの外部共有禁止
  • 理由鍵と権限を仕組みで固定。人の善意に依存しない。
  • 運用のコツ
    • Need to knowで最小権限、期限付きリンク運用
    • ✅ 端末暗号化(FileVault/BitLocker)+紛失時ワイプ
    • ✅ AIに渡すデータは匿名化(社名→「取A」等)
  • 拡張:プロジェクト別にゼロトラスト運用(共有ドライブを案件ごと分離)。

Q5:メール文化の顧客が多く、チャットが嫌がられる。どうする?

  • 最小構成:Gmail(フィルタ3本)+カレンダー+Docsテンプレ
  • 運用のコツ
    • ✅ 件名:[案件][要対応/情報] 件名(期限YYYY-MM-DD)
    • ✅ 受領→要点3行→期限明記で24h以内に一次返信
    • ✅ 添付はDriveリンクで単一ソースに。

Q6:急に規模が2倍に。何から強化?

  • 優先順位:①1Password+2FAの強制 ②タスクをAsana化 ③共有権限の役割ベース化
  • 判断軸未完了の滞留>会議時間>承認待ちの順でボトルネックを解消。

Q7:外部パートナーが頻繁に入れ替わる。安全に早く立ち上げたい。

  • 最小構成:外部チャンネル(Slack)+ゲスト期限+案件専用フォルダ
  • 運用のコツ
    • ✅ オンボーディング用1枚メモ(ツール/命名/締切)
    • ✅ 退場チェックリスト(権限剥奪・鍵回収)を月末に自動実行

乗り換え手順(データ移行・ダウンタイム最小化)

小さな物語:
ツールを増やし過ぎたチームCは、連絡・資料・契約が別々で、検索に毎日30分。60日計画の乗り換えで、滞留が消えました。あなたも、止めずに入れ替える道があります。

全体方針(3原則)

  • 並走期間を作る:旧/新を2〜4週間並行。いきなりスイッチしない
  • 移行は“案件単位”:カットオーバー日は新規案件だけ新ツールへ
  • IDと権限を先に:機能よりアクセスが先。事故が減る

標準WBS(最短2〜4週)

  1. 棚卸し(半日)
    • 台帳作成:どのツールに何(契約/請求/議事録)があるか
    • 生データ/テンプレ/自動化を分ける(移行要/不要の判断)
  2. データ整形(2〜3日)
    • 命名規則を新ルールへ変換:YYYYMMDD_取引先_内容_v01
    • CSV/JSONへ一括エクスポートユニークID(旧ID_日付)を付与
  3. 権限と構造(1日)
    • 役割ロール(営業/制作/管理)を作成、フォルダ単位で付与
    • 外部は案件専用期限付きリンク
  4. パイロット(1週間/1案件)
    • 旧/新で同じ案件を並走→差分/不具合をログ化
    • 連携(Gmail→スプシ→会計、会議→議事録AI→タスク)を実地テスト
  5. カットオーバー(半日)
    • 新規案件は新ツールへ、既存は完了まで旧で維持
    • 旧ツールは読み取り専用にロック
  6. アフター(2週間)
    • 週次で失敗チケットをゼロ化
    • 成功例をテンプレへ逆フィードバック

ダウンタイム最小化の具体ワザ

  • 業務時間外に権限切替とドメイン接続
  • 自動転送/ミラー運用(例:旧フォーム→新CRMへUpsert)
  • ✅ 旧→新のリダイレクトURLを用意(HP/フォーム系)
  • ✅ 失敗時の待避先スプシ(要確認キュー)を全連携に

ツール別 移行の要点(抜粋)

  • チャット(Slack等)
    • 重要スレはHTMLエクスポート→PDF化、ナレッジに格納
    • #archive_YYYYMMに旧チャンネルを格納し検索対象は新へ
  • ドキュメント(Drive等)
    • 共有ドライブを案件/部門で切る所有者を組織に統一
    • バージョン履歴が必要なファイルはリンク収納(再アップで履歴消失を避ける)
  • タスク(Trello/Asana)
    • 未完了のみ移行。完了はスクショ+CSVで証跡保存
    • ラベルと担当の対応表を作り、P1/P2/P3は必ず保持
  • 契約/請求/会計
    • 番号体系は新方式へ一括変換し、相互参照キーを残す
    • 送信中/未入金は旧で完了、次月から新で発行
  • HP/EC(STUDIO/Wix/Shopify)
    • ドメイン切替は深夜帯、TTL短縮で反映を早める
    • 在庫CSVはSKU命名規則を先に統一

コミュニケーション台本(社内/社外にそのまま)

  • 社内向け
    • ✅ 「目的:検索性向上/証跡一元化」「期間:MM/DD–MM/DD」「影響:通知/UI変更のみ」
    • 問い合わせ窓口当日の緊急連絡を明記
  • 社外向け
    • ✅ 「貴社への影響はございません/資料URLが新しくなります」
    • ✅ 新リンクと有効開始日、旧リンクのリダイレクト期間

チェックリスト(3分でOK)

  • ✅ 並走期間を決めた(2〜4週)
  • ✅ CSV/JSONの一括出力は完了
  • ✅ 役割ベース権限+期限付きリンクを適用
  • 自動化の待避先(要確認シート)がある
  • ✅ カットオーバーは新規案件のみ切替

結びに。
選ぶのは理想の機能ではなく、現場の“いま”が回る組み合わせ。そして、乗り換えは止めずに並走が鉄則です。
今日、あなたがやるのはひとつだけ。自分のケースQ&Aを1行で決め、カレンダーに“60分の切替ブロック”を置く。
その1時間が、明日の混乱を消し、行列が“文化”に変わる土台になります。伴走は、私に任せてください。

まとめ:迷ったら“必須10”から。伸びてきたら段階的に拡張

初期の判断スピード>完璧主義

運用ルールと自動化がROIを最大化する

  1. 本文(ストーリー形式+SEO要件遵守)

まとめ:迷ったら“必須10”から。伸びてきたら段階的に拡張

夜、タブを閉じきれないあなたに、私は伴走者として最後の一言を置きます。正解は“全部揃える”ではなく、“回る最小から始める”
必須10(連絡/会議・ドキュメント・タスク・会計/請求・契約・カレンダー/予約・ストレージ・セキュリティ・Web基盤・AI)で走り出し、数字が伸びるにつれて段階的に拡張する。それが最短ルートです。

初期の判断スピード>完璧主義

小さな物語:
創業まもないAさんは、比較に1週間を使い、受注機会を逃しました。“必須10だけ”で立ち上げ直すと、翌週には見積→契約→請求が一直線に。完璧より速度が現金化を早めます。

判断のための合図

  • 今月の売上に直結するか(Yesなら採用)
  • 初期設定が60分以内か(Noなら後回し)
  • テンプレ/自動化が用意できるか(できる方を選ぶ)
  • 法対応・証跡・安全に関わるものは最優先で有料
  • ✅ 拡張は“渋滞”が見えた箇所から(例:承認や依存関係が増えたらAsana)

段階拡張の型(90日)
1〜7日:必須10だけで運転開始
30日:ボトルネックへピンポイント拡張(電子契約の承認/予約URLなど)
90日:計測→改善→テンプレ固定(事例公開・自動リマインド)

運用ルールと自動化がROIを最大化する

道具は揃っただけでは動きません。“迷わない仕組み”=運用ルールと、“繰り返しを機械へ”=自動化が、投資を利益に変えます。

運用ルール(そのまま採用OK)

  • 役割ベース権限:営業/制作/管理の3ロールだけで開始
  • 命名規則YYYYMMDD_取引先_内容_v01 を全社共通に
  • 会議テンプレ:目的→決定→宿題(担当/期限)を10分以内配信
  • 請求/契約テンプレ:番号・期日・金額の三点一致を固定

自動化の最短レシピ

  • Gmail→スプシ→会計:入出金メールを自動台帳化
  • フォーム→CRM→配信:Upsert+ウェルカム即送
  • カレンダー→議事録AI→タスク:会議後10分で起票・共有

ROIを押し上げるKPI(一本化)

  • ✅ 受注まで:見積提出リードタイム(h)
  • ✅ 回収まで:契約締結日数(営業日)
  • ✅ 運用負荷:会議→タスク起票までの時間(min)
    この3つのどれか1つを選び、週次で1枚に可視化しましょう。改善が利益を連れてきます。

最後に、伴走者からのエール。
“必須10で走り、渋滞が出た所だけ拡張する。”
そのシンプルさが、あなたの時間と信頼を守ります。
今日の✅はひとつでいい。カレンダーに「初期設定60分」を入れてください。あなたの事業が、“行列が文化に変わる”ステージへ進む準備は整いました。